マクロスシリーズのサントラを見ると、劇中歌が必ずと言っていいほど入っている。
その劇中歌だけを集めたアルバムも多数存在する。
マクロス7では、Fire Bomberのアルバムが劇中バンドにもかかわらず、オリコンにチャートインしたということで話題になった。
今回はその続編、マクロスFの劇中歌を収めたアルバム『マクロスF VOCAL COLLECTION 娘たま♀』である。
何せこのアルバムのすごい所は、劇伴の歴史をひっくり返したと言っても過言ではない菅野よう子が全面バックアップで作曲をしているところである。
菅野よう子と言えば『カウボーイビバップ』をはじめとして『∀ガンダム』『創聖のアクエリオン』『天空のエスカフローネ』
そして、マクロス7と同時進行で進んでいたOVAプロジェクト『マクロスプラス』
更に、初期の坂本真綾の楽曲を提供していたことで知られている。著者も初期の坂本真綾の楽曲の大ファンであり、その経由で菅野よう子という天才の存在を知った。
さて、マクロスFを簡潔に説明しよう。マクロスFは簡潔に言うと三角関係のラブストーリーだ。主人公でバルキリー(飛行機に変形するロボット)のパイロットである早乙女アルトは、清純派アイドル歌手を目指すランカ・リーと、洋楽ディーヴァ(歌姫)敵の圧倒的なカリスマを持つアーティストのシェリル・ノームとの恋心に揺れながら外宇宙からの侵略者との闘いに巻き込まれていくという物語である。
この物語はランカ・リーとシェリル・ノームのどちらが早乙女アルトの心を射止めるかという物語なので、劇中の楽曲もほとんど二人のものしか存在しない。
全体的な人気はシェリル・ノームの方が高く、序盤は完全な歌姫という設定があるため、彼女の曲が多い。『ダイアモンド・クレパス』や『射手座☆午後九時Don’t be late』などなど。素人ではなかなか歌い上げるのが困難な難しい歌が多い。
しかし、ランカ・リーも徐々に売れっ子になっていき、CMソングから何から、仕事を選ばず進んでいくと、『星雲飛行』という曲で大ヒットする。(曲と曲の間で『キラッ』とするあの歌である。)
しかし、今回紹介する『マクロスF VOCAL COLLECTION 娘たま♀』にはそれらはもちろんのこと、他にもいろいろな楽曲が入っている。
面白い所だと『SMS小隊の歌 ~ あの娘はエイリアン』歌はもちろんSMSの皆さんが歌っている。
宇宙を題材にした壮大な演歌曲『宇宙兄弟船』なんていうのもある。こちらの歌は『徳川喜一郎』徳川家康と何か関係があるのだろうか?そこらへんは謎である。
それでは、宇宙兄弟船を聞いていただこう。
そして、この『マクロスF VOCAL COLLECTION 娘たま♀』には『娘々スペシャルサービスメドレー (特盛り)』というメニューが存在する。シェリル・ノームとランカ・リーが一緒に歌うという12:24もする壮大なメドレー曲だ。
他にもシェリルノームとランカ・リーが一緒に歌う初代主題歌『トライアングラー (fight on stage)』なんかも聴き所だろう。女の子同士デュエットする時にはライオンと同じぐらい盛り上がると思う。