仮面ライダー。もはや知らない人はいないだろうというコンテンツである。
これだけ長い間やっていると、好きな仮面ライダーというのは色々と出てくるだろう。
そんな中で著者が一押しなのが、仮面ライダーOOO(オーズ)である。
平成ライダー第12作目として発表された今作は、3枚のメダルを合わせて変身するという斬新な手法で、話題となり、メダルの種類は大きく分けて2種類。コアメダルとセルメダル。コアメダルはオーズが変身する際に使用するもので、セルメダルは武器やバイクにチャージして戦うと、使用方法が明確に分かれていた。放送当時はメダル不足が起きる地域もあった。
何を言うにも、この作品の脚本が小林康子さんだから間違いない。小林康子さんは、仮面ライダーシリーズでは龍騎、電王と今でも人気が高い作品のシリーズ構成を担当しており、戦隊物でも、ギンガマン。タイムレンジャー、シンケンジャー、トッキュウジャーをほとんど一人で書いている。さらに最近ではジョジョの奇妙な冒険も全シーズンシリーズ構成&脚本で参加しており、実写版の岸辺露伴シリーズも全作脚本を担当しているスペシャリストだ。
今作のメインテーマが、『手を差し伸べよう』であり、主人公の火野映司は、手が届く人間なら、善人はもちろん、悪人でも手を差し伸べる。これは、紛争地帯に行っていた時に一人の女の子を救うことができなかったトラウマから来ており、自分を犠牲にしてでも、人を助けようとする。後半になり、仮面ライダーになっている代償に人間ではなくなっていくが、それでも映司は人を救うことを諦めない。
そして、映司に対してもう一人の主人公がアンクという右手だけの化け物だ。泉信吾という警官の肉体を乗っ取り、ビジネス(?)パートナーとして、映司と一緒に敵組織を叩き、コアメダルを奪っていく。コアメダルは、敵の怪物、そしてアンクたち『グリード』を形成する貴重なメダルであり、三枚ないと人の形を形成できない。しかし、ビジネスパートナーから、だんだんと友情が芽生えていって最後にはかけがえのない親友となる……。
さて、今回の物語は、そんな仮面ライダーオーズの劇場版である。なんとこの映画、暴れん坊将軍とのコラボ映画なのである。なので、劇伴にも、暴れん坊将軍でお馴染みのBGMがオーズ風にアレンジされて登場する。
例えば『将軍様&オーズ』
お馴染みのチャンバラ劇(元の劇伴作家は菊池俊輔氏)を中川幸太郎氏がアレンジしてオーズと吉宗公のコラボ曲になっている。
そんな将軍様から託されたのが、この劇場版オリジナルスタイルのブラカワニコンボである。
コブラ、カメ、ワニのメダルで発生するコンボで、何故か徳川家にだいだい保管されていたということになっている。
そんなブラカワニコンボのテーマがこちら。
さて、この映画、最後のマツケンサンバとのコラボがまたいい。
『手をつなごう ~マツケン×仮面ライダーサンバ~』手をつなごうというというテーマがオーズの世界観と繋がっているのだ。
是非、劇場版を見て、この『手をつなごう ~マツケン×仮面ライダーサンバ~』を聴いてもらいたい。