劇場版決定というニュースから、過ぎること20年。いよいよ公開されたガンダムSEEDFREEDOM。
もう出ないかと誰もが諦めかけていたその時、主題歌を担当した上に声優としても参加していたガンダム大好きな西川貴教氏のXでのツイートがきっかけに劇場版が動いているということが一斉に拡散された。
西川貴教氏は、ガンダムSEED以降もガンダム作品の主題歌を担当しないかという声がかかっていたが、それを全部断り「僕はガンダムSEED担当ですから」と言っていたそうな。義理堅い男である。男がホレる男とはこういう人のことだろう。
ガンダムSEEDは2002年に第1シーズンである『機動戦士ガンダムSEED』が全50話で放送され、21世紀のファーストガンダムをコンセプトに全く新しいガンダム像を確立し、大成功した作品である。あまりに人気だったため、2004年には続編である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』がこれまた全50話で放送されたのだが、正直に言うと、こちらの出来があまりよくなかったためか、劇場版のニュースが出ても、それ以降、なかなか続報が出てこなかった。
とはいえ、MS(モビルスーツ・ガンダム作品におけるロボットのこと)の人気はすさまじく、ガンダムSEED DESTINYに出てきたストライクフリーダムは全ガンダムの中でかなりの人気を誇り、トップ争い上位に必ず食い込んでくるカッコよさを誇っている。(個人的にガンダムSEED系で好きなMSはパーフェクトストライク)
ガンダムSEEDの脚本家である 両澤千晶氏が2016年2月に亡くなったため、映画化は絶望的かと思われたが、2022年に突如続報が発表され、ファンは歓喜した。後藤リウ氏が両澤氏の後を引き継ぎ、両澤氏のプロットを尊重して製作を進め、脚本を書き上げ、ノベライズまで仕上げたらしい。
作品の方は、これがまたファンの喜ぶように作られており、劇場公開されるまで、誰がどのMSに乗っているか明かされないまま公開され、蓋を開けてみると、超特大お祭り映画になっていた。最初に公開された唯一キラが乗ると断定できたライジングフリーダムの人気がイマイチだったのも、このためかぁとうかがえる。こんなのファンが喜ぶに決まってるでしょう!
音楽は『SEED』、『SEED DESTINY』に続き、佐橋俊彦氏が担当。
劇伴の方もなかなかなつかしさ満載で、『出撃!デスティニー』など、旧作の曲をアレンジした曲もある。ちょっと聞いていただこう。
サントラの最後を飾る『自由を賭けた決戦』も熱くていい! これぞSEED音楽というメロディで、どこか懐かしさを残しつつ、激しさと優しさを両立したようなカッコいいメロディとなっている。
それでは、最後に映画のディザーを見ながらお別れしよう。