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リゼロ3期がついに放送開始!相変わらず鬼気迫るコーラスワークが光る劇伴は聞けるのか!?

Re:ゼロから始める異世界生活と聞いて、パッとその作品の代名詞的な何かを挙げろ、と言われたら大半の人はレムを挙げるのではないだろうか。リゼロを見たことがない人でもキャラ造形を見れば「ああ、なんか見たことあるな」と言うくらいには有名なキャラクターであり、作中でも屈指の人気を誇るキャラなのでそういう人は多いと思う。そして、アニメ3期では恐らくではあるがレムは出てこない。

原作の第四章、つまり前作である2期でレムは名前と記憶を奪われている状態に陥り、第六章で復活を遂げることになるのだが、アニメ3期で描かれるのは原作の第五章になると思われるからだ。

随一の人気キャラクターが登場しない3期の人気を危惧する声は始まる前にかなりSNSなどでもあがってはいたが、蓋を開けてみれば流石に大人気作品である。そんな心配は無用と言わんばかりに高評価ばかりが目に留まる。

流石に3期まで放送されているアニメであり今期アニメの筆頭候補の一つなので、作品について多く語る必要は無いと思う。

例えば、未視聴の人にさらに「リゼロの特徴は??」と質問されたら視聴した大半の人が「絶望感」と答えるのではないだろうか。1期も2期も恐ろしいシーン、グロいシーン、そしてそこでかかる根源的な恐怖感を煽るような低音のストリングスが耳にこびりついて離れない。そんなイメージが非常に強い作品だ。

だからこそ際立つ劇伴

第一話、最初のうちは拍子抜けするほど穏やかな劇伴が流れています。ともすれば日常系のアニメで使われそうなほどに軽快な曲です。あらためてリゼロは劇伴の多いアニメだ。事件が次々に起こりその都度感情が揺さぶられ、そしてタイムリープを繰り返すというこのアニメだからこそだろう。そして後ほど出てくる憤怒の大罪司教のシリウス・ロマネコンティの登場シーンで使われる、違和感のあるコード運びと低音ストリングスや聞き慣れないトラック。この時点で原作を読んでいなければアニメの唐突な展開の違和感が不気味に映る。しかも曲としては非常に完成度が高いのがまた別の意味で怖い。

その続きの2話の冒頭にかかる劇伴もまた不穏でコード感のない音程低めの、恐怖感や不安を煽る曲から始まる。そして主人公菜月昴の再度の失敗から次のシーンでは、焦燥感を煽るようなリフが印象的な曲。そしてラインハルト登場からは希望溢れるカッコいい曲と、次々に変わる局面にそれぞれあった楽曲が流れ続ける。

何度も言ってしまうが、その全ての楽曲の完成度がものすごく高いのが、また別の意味で怖い。

作曲者は天才末廣健一郎氏

リゼロは展開がジェットコースターなので劇伴が鳴っていない場面が少ない。作画もすごければ、声優さんの演技もなんだか苦しそうな場面が多くて喉の負担も凄そうだ。なんて作るのにカロリーが要りそうな作品なんだ…。

そんな作品の劇伴を作っているのが末廣健一郎氏。あのジャンル闇鍋作品ゴールデンカムイの劇伴も担当していたので、癖のある作品の劇伴はこの方に任せておこうということなのかもしれない。

それにしても穏やかな曲や壮大な曲、不気味な曲から恐ろしい曲、そのどれも共通点としてメロディが印象的で耳に残る。そして耳馴染みも良い。劇伴といえば基本的には作品に馴染み裏に隠れるような音楽ということがあるべき姿なのかもしれませんが、末廣氏の作る楽曲は良い意味で主張が強いのです。

だからこそ、クセの強い作品に負けずに合うのかもしれません。

今回のリゼロも、ここから話が進むにつれてまた様々な名曲が聴けるのかと思うと、とても楽しみです!

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